AriaLien

*HANAHA NOVEL&LIFE BLOG*

カテゴリ: ◆Reversal-リヴァーサル-

いくら好き合っていても愛し合っていても好きだ嫌いだとか甘い事や酷い事をなんだかんだ云ったって其々が想う気持ちは結局…体の相性であっという間に逆転してしまうものなのだ!!「もー無理」「え」「おまえ…本当見掛け倒しなんだもんなー」「…」「ごめん、別れよう」「 ...

時季は春。 私が勤める会社にも新入社員が入社する季節だ。「佐東さん」「はい」朝、出勤して来た課長に呼ばれたので掃除をしていた手を止め課長のデスクに向かった。「なんでしょう」「今日から新入社員が其々の課に配属されるんだけどね、うちの課にもひとり入る事になっ ...

「えー紹介します。今日からこの庶務課に配属された九重 恭輔(ココノエ キョウスケ)くんです」課長の其の挨拶の瞬間、フロア内はザワついた。「え…この子が…新卒の…?」「中学生の間違いじゃなくてか」「いやいや、おれんとこの甥っ子と同じ歳くらいに見えるよ?ちなみに小学生 ...

「告白されたぁ?」「うん」「はぁ~やっぱ杏奈ってヤバいね」「何よ、ヤバいって」 昼休憩の社食でいつもと変わらず志麻子とのランチトークに花が咲く。「いや、でもさ既に結構な有名人だよ、九重くん」「有名人って?」「社会見学している中学生がいるって」「あははっ、 ...

九重くんが庶務課に来て一週間が過ぎた頃 「佐東さん」「はい」同じ課の米村さんが声を掛けて来た。「今夜って何か予定とかある?」「今夜ですか?…いえ、特にはないですけど」「じゃあ九重くんの歓迎会、参加でいいかな」「歓迎会、ですか」「そう。急だったからいつもの ...

──社内恋愛は嫌いだ 『あんた、よくもぬけぬけと人の彼氏寝取ったわね』付き合っている人がいたなんて知らなかった『この泥棒猫!顔だけの女のくせにいい気になるんじゃないわよ』そんなのあなたに云われなくたって知っている『あぁ、でもやっぱりあたしの方があんたより ...

九重くんの歓迎会は三時間ほどで終了した。「んじゃあまた月曜日にねぇ~」「課長、足元気を付けてください」次々と帰って行くみんなを見送りながら、最後タクシーに乗る課長に声を掛けた。「あぁ、大丈~夫!ってか九重くん、くれぐれも佐東さん、お家まで送ってってくださ ...

九重くんに引っ張られるまま辿り着いた場所はよく知った処だった。 「ちょ、ちょっと!九重くんっ」「…」私がどんなに言葉を掛けても九重くんは進むのを止めない。(こんな…ラブホになんて)いかがわしさを連想させるこの場所に九重くんがいるイメージは余りにも不似合い ...

「いい加減見た目で子ども扱いするの、止めてくれませんか」「…」「俺、ちゃんと大人だし、こういう事も其れなりにこなして来ているんです」「っ」少し屈んだ九重くんの顔が私の近くに寄った。そして其のまま流れる様な動作でお互いの唇が触れ合った。(キス…!)其れは今 ...

高校生の時、男子たちの間で私がなんて呼ばれているのかを知った時、正直意味が解らなかった。『見掛け倒しのまぐろ』其のあだ名が女にとって不名誉な言葉だと知ったのは大学に入ってからだった。面と向かって『おまえ、セックスヘタクソだな』『初っ端から誘って来るくせに ...

同じ人から二度告白されたのは初めてだった。其れにセックスをした後で『好きだ』と云われた事も初めてだった。「佐東さん~~泣かないで~ごめん、ごめんなさい」「ち、ちが…」「…え」「私…よかった?」「え?」「セックス…気持ちよかった?」「…」「下手…だと思わな ...

彼が子どもっぽいのは其の見た目と余所行きの性格の時だけだった。「佐東さん、この書類に目を通してもらえますか」「はい」仕事中は専ら先輩社員で指導員の私と新入社員という立場の九重くん。「あ、資料は僕が返却しておきます」「お願いします」折り目正しく先輩後輩とし ...

「あのさぁ、いい加減厭きたんだけど」「えっ」濃厚な行為を終えた後、九重くんが放った言葉にドキッとした。「もー厭きた」「…其れって…私の…体に?」「は?」「やっぱり私の体では満足出来ないって…事?」「何云ってんの?違うよ!」「だってもう厭きたって…九重くん ...

「え、デート?」「うん♪」「…まさかとは思っていたけど…杏奈…あんた」「もう、志麻子が云いたい事、解ってる」 翌日のランチタイム。いつもの様に社食で志麻子と一緒に過ごしていた。(本当は恭輔と一緒に食べたいんだけど)同じ食堂内にいる恭輔に視線を向ける。恭輔 ...

俄かに周りがざわついたような気がした。 私に声を掛けて来た人を見ると、其処には顔の整った背の高い男性がいた。(こんな人、会社にいたかな)そんな事を考えながら周りの様子を見れば、私と其の男性を遠巻きに見ながら何かを囁いている。聞こえてくる声は『や~カッコい ...

少しだけ騒がしかった昼休憩も残り10分ほどで終わろうとしていた。志麻子と別れて私は庶務課のある階の人気のない廊下を歩いていた。給湯室を通り過ぎ、もう直ぐでフロアだと思った瞬間「っ!」給湯室の隣にある部屋のドアがいきなり開き、伸びて来た手に腕を取られて其のま ...

甘いひとときを過ごした私と恭輔は高揚した顔を抑えながらフロアに向かった。「佐東さん、午後から経理課に行くんですか?」「えぇ。前に九重くんが指摘した件を話にね」「其れって──じゃあ、僕が行った方がよくないですか」「そうなんだろうけど、でも九重くんはまだ入社 ...

カラン♪ お店のドアの鈴が鳴る度に注目してしまう。(来たっ)何度目かの注目でやっと目的の人を捉え一気に心が華やいだ。「遅くなってごめん」「ううん、そんなに待っていなかったよ」「ナンパ、されなかった?」「え、されていないよ」「本当?」「本当本当」うんうんと ...

悶々とした一夜を過ごし、翌日は絶好のデート日和になった。GW間近の街中は人で溢れ返っていた。「あの…おひとりですか?」「え」駅の改札口で携帯を観ていた私に掛けられた声はこれで三度目だった。「よかったらお茶でも」「すみません、待ち合わせしているので」「彼氏、 ...

出だしはちょっと気まずいものだったかも知れないデートは思いの外愉しかった。水族館なんて高校生の時課外授業で来て以来だった。水族館という雰囲気は好きだったけれど、特に魚好きという訳ではなかったから見て回る行為は余り愉しめないかも知れないと思っていた 。だけ ...

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