AriaLien

*HANAHA Novel & Life BLOG*

カテゴリ: ◆FRIEND→LOVER

十年間好きだった人にフラれました。「もぅ、本っ当信じられませんよぉ~私の青春返せ!って感じですぅ」「はいはい、そうね」「15の時からですよ?!高1の時から!好きで…大好きで、彼だけ見て来たんですよぉ!」「そうね~偉いねぇ」「初めは友だちからって…其れでもいい ...

郊外に佇むシンプルな店構えのヘアーサロン【SEA】其処のお店のオーナー兼店長の洋子さんは44歳とは思えない美貌の持ち主だった。若々しい姿、妖艶な雰囲気は男女共に魅了し、独身の洋子さん目当てでやって来るお客さんの7割は男性だった。完全予約制のお店は三ヶ月先までギ ...

『海斗、聞いてよ!持田くんが私にプリント手渡してくれたの!』『…其れ、クラス中の連中が同じように手渡されていたぞ』『其れでも!其れでも私に手渡す時、少しだけ指が触れたんだもん!』『おまえは小学生か。今時指が触れただけで舞い上がる女子高生って』『う、煩いな ...

目の前が真っ暗になり、意識が遠のきそうだと思った瞬間、私の意識は海斗の力強い言葉で引き戻された。「凪子、俺に全てを話せ」「…え」真っ直ぐに私を見つめて、海斗はとても真剣な眼差しで云った。「俺は凪子を裏切った康彦を赦さない。凪子のいい分を訊いて其れを俺から ...

「海斗って今、何やっているの?」無機質なリビングに通され、途中コンビニに寄って買って来たアルコールやつまみを広げながら私は訊ねた。「…俺は警備会社に勤めている」「警備会社?って…海斗、警備員なの?」「まぁ…あながち間違っていないんだけど」「?」「凪子は美 ...

海斗は女という生き物を嫌悪していた。『ねぇ、海斗って好きな女の子いないの?』『いない』『え、なんで?いいなって思う子もいないの?』『俺は女を好きにならない』『えっ!何…ひょっとして海斗って…男が好──』『違う!気色悪い事云うな』『だって…じゃあなんで?な ...

一度中に出されたら後は何度されようと同じ事だった。何故かそんな恐ろしい事を考えてしまって…「はぁ…はぁ、はぁ…」「はぁ、あ…はぁー」結局私と海斗は、なんだかんだと二時間ほど行為に耽ってしまっていた。「凪子、水」「…ん」キッチンの冷蔵庫から海斗がミネラルウ ...

『私…もう海斗と友だち、止める』其れを訊いた海斗は、今まで見た事がないくらい青ざめ其のまま固まってしまった。(わっ、こんな海斗、初めて見た)私は海斗を見つめながら、少し脅かし過ぎたかなと思った。そして私は改めて海斗に告げる。「私、海斗とはもう友だちってい ...

告白された美容院の店長が女だと知った時の海斗の顔が可笑しくて、一日経っても思い出し笑いしてしまう。てっきり男の店長から告白されて、焦った挙句私に酷い事をしてしまったと海斗は落ち込んだけれど、私にとっては其の誤解は嬉しい結果を生んだのだから気にしないでと慰 ...

室内にはしばらく静寂が漂っていた。(うぅ…空気が重い…気がする)私は洋子さんにこの数日にあった事を正直に話した。偶然昔の男友だちから連絡があって、再会した彼と話している内にお互い気持ちが通い合って付き合う事になった──と。(かなり端折っているけれど、概ね ...

『おかけになった電話は電波の届かない場所におられるか、電源が入って いないため──』(…繋がらない)私は海斗の携帯に何度かかけてみた。だけどやっぱり応対はなく「すみません、洋子さん。彼の携帯が繋がらなくて」「怪しくない?其れ」「どうしてそうなるんですか。き ...

──海斗から連絡が来るまで待っていようそう決めてから既に三日が経っていた。「澤部さん、電話お願いします」「…」「澤部さん!」「! は、はいっ」「電話、出て下さい」「あ、はい」床に散らばったカットされた髪の毛を掃いていた私の耳に、店長である洋子さんの張りの ...

洋子さんが携帯で誰かと話していた。「いいから、さっさと来なさい!来ないとあの事、梓ちゃんに云っちゃうわよ」(梓ちゃん?)私は聞こえて来る洋子さんの言葉を不思議に思いながらも、休憩室のソファにただ黙って座っているしかなかった。やがて通話を終えた洋子さんが浮 ...

洋子さんが紹介してくれた光岡秋良さんという人は、パソコンを使ってなんでもやってしまう人だと教えられた。一般的にそういう事は犯罪として捉える行為なんだそうだけれど「時と場合があるの」という洋子さんの言葉で私は光岡さんにすがってしまったのだった。「名前、教え ...

結局私は光岡さんに丁重にお礼を述べて、そして洋子さんに頭を下げて家に帰った。家に着き、真っ暗な室内に灯りを点した瞬間私は泣き崩れた。「う、うっぅ…」色んな気持ちがせめぎ合って私の目からは後から後から涙が零れた。海斗の容態が解らないのが一番心を痛めた。襲撃 ...

慌ててタクシーを降りた私は、一目散にマンションのエントランスに駆け込んでチャイムを鳴らした。『はい』「私!凪子!」『あぁ』短い応対があり、直ぐにエントランスのドアが開いた。私はエレベーターに乗り込んで海斗の部屋までやって来た。「案外早かったな」「…」玄関 ...

逢ってから数分、勢い余って玄関先でセックスしてしまった私たち。事が終わり、冷静になってみるとなんてはしたない事をしてしまったのだと反省するのだった。「はい」「ありがとう」海斗が紅茶を淹れて出してくれた。「本当は酒がいいんだろうけど買い置きがなくてな」「う ...

結婚を決意した私たちは晴れやかな翌日を迎えた。「じゃあ私、仕事に行くね」「あぁ、気をつけてな」前日から其のまま海斗の家に泊まった私は、一度家に帰って身支度するために少し早めに家を出る事にした。「…あの…海斗」「ん?」「今日、大丈夫?」「あぁ、大丈夫だ。き ...

『こんばんは』「あ」お店の玄関から知った声が聞こえた。「洋子さん、彼が来ました」「──そう」洋子さんは顔を強張らせ、抑揚のない言葉でひと言呟いた。「呼んで来ます」私はそう云って休憩室を出た。「凪子」「海斗、場所解った?」「あぁ、検索したら直ぐに解った」「 ...

奥から洋子さん、そして海斗が姿を現した。「洋子さん、海斗」「待たせたね、凪子。話は終わったよ」「!」洋子さんが私の頬にそっと掌を置いて、数回優しく上下させた。「彼なら凪子の事を任せられる──癪だけど認める」「…洋子、さん」「わたしの愛しい凪子を諦めるのは ...

↑このページのトップヘ