AriaLien

*HANAHA Novel & Life BLOG*

カテゴリ: ◆短編

 ふわり、と私の頬を春風が撫でた。駅のホームに佇んでからもうどれくらいか。(あと…6分)到着予定の電車が滑り込んで来るのをホームに置かれているベンチに座って待っている事が出来ない。(早く…早く)まるで熊の様にウロウロと歩き回って其の時を待つ。ふわり、とまた ...

 大学構内のカフェで友人とお茶をしていると、いきなりスマホを触っていた友人が歓喜の声を上げた。「うっそー!キョージィ今度ドラマの主役に抜擢されたんだって!」「キョージィ?…誰それ?」「えっ?!亜実(アミ)ってばキョージィ知らないの?!」「…知らない」 昔から ...

 私にはずっと秘密にして来た事がある。決して人にはいう事の出来ない秘密が──「あっ、佐藤さん!待ってくださいよー!」「…大野さん、今お帰りですか?」「そうなんです、家に帰るの三日ぶりですよー」「大変ですね。あっ、私駅方面なので失礼しますね」「あ!ちょ、ち ...

甘い物が大好きな彼のために誕生日である今日、私は頑張ってケーキを焼いてみた。「お誕生日おめでとう!」「ありがとう──なんか照れる…けど嬉しい」「ふふっ」付き合い始めて初めての彼の誕生日。めいっぱいお祝いしたかったのだ。お互い社会人で会える時間が限られてし ...

とあるSNSに登録していた時の事。「…は?『もしも明日世界が終わるとしたら何をしますか?』って」プロフィール登録の件になって色んな質問がある中で、この質問がやたら私の中で印象強く残った。結局考えはまとまらず、其処は空欄のままにしておいた。「え、世界の終わり? ...

私の名前はごく平凡な名前だ。「おーい、きむらー」「「はい」」ふたり同時に返事してしまった。「あぁ、悪い悪い。このクラスには木村がふたりいたか。えーっと『木村なお』」「「はい」」またふたり同時に返事してしまった。「あぁ~そっか、おまえら同姓同名だったか── ...

「ふんふんふんふ~ん♪」「…」「ふふふん、ふふふーん、ふぅーん♪」「…」「ふーん、ふふふ~ん♪」「煩い!先刻からなんだよっ」「ねぇねぇ、この曲ってなんの歌だっけ?」「あぁ?」「ずっと気になってて…何処かで聴いた事ある曲なんだけど思い出せなくて」「もういっ ...

お菓子作りには欠かせないバニラエッセンス。とっても甘~い匂いがする。だけど──「苦っ!なんだよこれ」「風味付けの一種の薬品なのよ、バニラエッセンスって」「薬品?!あっぶねーな、そんなの喰って大丈夫なのか」「大丈夫に決まっているでしょう?一応食品なんだから ...

私の真横を歩く彼。いつも足早に歩くから私はついていくのに一苦労。「…」そっと手を伸ばして彼の掌を捕まえようとする。だけど「手は繋がない」「…けち」「けちで結構」「…」どうして手、繋いじゃダメなんだろう。もうキスだってエッチだって散々しちゃっているのに…( ...

小学校の帰り道に同じクラスの男子が空き地をジッと見ていた。「…何してるの?」「──あれ」「?」彼が指差した方を見るとダンボールに入れられている子猫がいた。「わぁ、猫!可愛い」猫が大好きだった私は思わず駆け出して行こうとした。だけど彼が私の其の行動を制した ...

「あ、ちょっといいか?」「え?」デート中、急に彼がある場所で立ち止まった。其処はチャンスセンターだった。「宝くじでも買うの?」「くじはくじでもこっち」そう云って彼はロト6のシートを手に取った。「其れってあれよね、好きな数字を6個選ぶってやつ」「そうそう。い ...

まるで小説の中のお話みたいな出逢い方をして、告白して恋人同士になった私と貴志くん。あの日から瞬く間に時は過ぎて行った。「結衣」「あ、貴志くん。今日は午前だったんだ」「そうだよ。結衣は?もう講義ないの?」「うん、もうこの後の予定はないの」「そっか。じゃあ久 ...

私には誰にも云えない秘密がある。恥かしくて云えない私だけの秘密が…【『…じゃあ、本当にいいんだね?』『うん…隆くんになら…あたし』『雪…』『隆…くん』ふたりは互いの温もりを確かめるようにキツく抱き合ったのだった】「…ふぅ」(今日の更新分、やっと書けた)揺 ...

恋に落ちる瞬間ってどんな時だろう?初対面で『あ、カッコいい』と思った瞬間?話していて共通の趣味で盛り上がった瞬間?転びそうになったのを助けてくれた瞬間?其れとも訳もなく不意にキス、された瞬間?まぁ、恋に落ちる瞬間って人其々、色々あるよね。そういう私の場合 ...

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