いくら好き合っていても愛し合っていても

好きだ嫌いだとか甘い事や酷い事をなんだかんだ云ったって

其々が想う気持ちは結局…



体の相性であっという間に逆転してしまうものなのだ!!






「もー無理」
「え」
「おまえ…本当見掛け倒しなんだもんなー」
「…」
「ごめん、別れよう」
「…」
「其れがお互いの幸せの為だよな?」
「…」


また


また…


(またこんなフラれ方───!!)







「はぁ?またフラれたぁ?」
「…ん」
「今年に入って何人目よ」
「…三人目」
「ってまだ今年始まって三ヶ月だよ?一ヶ月に一人ペースかよっ」
「うぅぅ~~っ」

(もう泣くしかない!)


こんな…


(こんなフラれ人生、この先生きていたって何も愉しい事なんかない!!)


「杏奈は受け身過ぎだよ」
「受け身じゃないよ」
「告白されたら直ぐに付き合うじゃん」
「だって付き合ってみなければ解らないじゃない」
「まぁ、其れはそうだけどさ、でもOKした其の日にセックスするっていうのは普通に考えておかしいよ」
「どうして?っていうかセックスしないでどうやって男の好し悪しなんて解るのよ」
「えぇ、其処から?」
「だって…だってだってぇぇぇぇ~~」
「あぁ、もう泣くなっ!いい女がみっともない」
「うっ…うぅ~~」

同僚の瀧川 志麻子(タキガワ シマコ)は口が悪くてもいつもこうやって私の愚痴を訊いてくれるありがたい存在だった。


私は佐東 杏奈(サトウ アンナ)

ごくごく普通の高卒OL歴四年目の22歳。

職業は平凡なものだったけれど其の見た目は他より秀でている様でこれまでの人生はモテモテ街道まっしぐら。

私自身も高校生までは自分がモテる事を自覚し、其れに対しての優越感もガンガン持っていた。


だけど…


『佐東杏奈?あれは駄目だわ~』
『そうそう、見掛け倒し。付き合っても全然面白くねーの』
『性格?や、其れはいいんじゃねぇ?美人で性格良くてスタイル抜群。え、文句ないって?いやいや、其れがさぁ──』

高校生の時に蔓延った私の酷い噂のせいで本来のモテ期はあっという間に廃れ、其の代わりに付けられた不名誉なあだ名と違った意味でのモテ期が到来。

『まぁ、話のタネに一回付き合ってみろよ』
『顔と体だけは綺麗だからなぁ~』
『誰でもOKするってよ。節操ねぇの』


そうやって陰口を叩かれてもやっぱり私は真実の愛を求めて、来るもの拒まずで告白されたら其れを受けて来た。

一度でも付き合った事のある男の数──という名目のカウントなら3桁間近って数字。

だけど其れだけの人と付き合っても私の恋愛は三ヶ月以上続いた事が一度もなかった。


(どうして上手く行かないの?)


私はただ純粋に一途にたったひとりの人を愛したいだけなのに。

其のたったひとりの人を見つける事がこんなに大変な事だとは思わなかった。


(はぁ…本当にいるのかな…私のたったひとりの王子様)

そんな夢見がちな事をいつも頭に抱いている見掛け倒しの私だった。

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