私は忍の事が好きだった。


「ふぅ…んっ」


好きだから傍にいたいと思ったし、触れたいと思った。


「あ…ぁんっ…」


そして繋がりたいと──思った。



「はぁ…ちとせ…」
「ぅん…はぁ…あっ…」

忍からの熱い愛撫を受け、頭がクラクラし過ぎていた。

忍の事しか考えられなくて施される甘い行為をいちいち恥ずかしいと思う事もなかった。


「ちとせ…いい?」
「…ぁ」

いつの間にかゴムを着けていた忍のアレが目に飛び込んで来た。

(…お…おっきぃ~~~)

蕩けていた脳にガンッと初めて見た男の人のアレが飛び込んで来て其のありえない造形に驚き、そして慄いた。

「ちとせの中に……挿入れたい」
「う…ぅん…」

自然とゴクッと喉を鳴らしてしまった。

(お、男の人って…こんな風になっていたんだ…)

知らなかった。

あんな大きなモノが其処にあっただなんて。


「ちとせ…」
「あ…っ」

忍の指がぽっかりと開いた私の中に入れられた。

「はぁ…凄…とろとろだ」
「 あ、あっ…ぁ」

忍の指が動く度にグチュングチュンと厭らしい音がしている。

其の度に私の中はムズムズともどかしい疼きを増して行く。

「…いい?」
「……うん」

気持ちが最高潮に達した時、自然と受け入れる準備が整っていた。

(忍と…ひとつになりたい)

心からの気持ちが私を動かした。

「ちょっと我慢、して」
「!」

ヌプッと私の中に入った忍のモノの先端の感触にドキッとした。

(私…いよいよ…)

初めては好きな人と迎えたいとずっと思っていた。

其れは女の子がごく当たり前に抱く夢だろう。

そんなずっと夢見ていた瞬間が今、私の元に降り注ごうとしていた。



──だけど


「い…痛っ…痛いっ!」
「もう少し…我慢して…っ」
「やぁ、や…痛い痛い…ぃたぁい!」

グッグッと中に押し込められる忍のモノは私の浅い処から先、中々進まないでいた。

(何これ…!痛過ぎだよ!)

大きな塊がちいさな隙間を無理矢理破いて広げて押し込めようとしている感覚。

其の痛みは尋常なものではなく到底我慢の限界を超えていた。

「ちとせ…っ」
「や…厭ぁ…痛い、痛いぃぃ~~」
「…」

ボロボロと涙が流れる。

顏は勿論、体中が脂汗で濡れているのが解る。

こんな痛みを乗り越えてまで忍の全てを私の中に収める事なんて絶対無理だと思ってしまった。


一瞬気が遠くなりかけた瞬間、スッと痛みが無くなった。

「……ぇ」
「…ごめん」
「し、忍…」

忍は私の中からモノを抜いていた。

「これ以上、ちとせを泣かせたくない」
「…」
「今日は此処までにしよう」
「! そんな…っ」

忍の言葉に驚きつつも、心の奥底では少しホッとした気持ちが湧いてしまった。

「俺はちとせが痛がって泣いて…其れでも無理矢理続けるなんて事は出来ない」
「…」
「ちとせの事が大切だから。ちとせが俺を受け入れてくれるまで待つよ」
「…忍」
「無理させてごめん」
「…」

忍は私を優しく抱きしめてくれた。


酷い事をしてしまったと思った。

好きな人から受ける行為ならどんな痛みを伴っても耐えられるのだと思っていた私は其れが出来なかった事がショックだった。

だけど忍の優しい対応で罪悪感はほんの少しだけ和らいだ。


「ちとせ、お風呂、もう一度入って──」
「好き」
「え」

私は忍の言葉を遮ってギュッと抱きしめ返す。

「私…忍の事が大好き」
「…」
「優しい忍が好き…だから…嫌いにならないで」
「…ならないよ」

忍も私をギュッと抱きしめてくれた。

「セックス出来なかったくらいで嫌いになるような惚れ方していない」
「…忍」
「ちとせが俺の事を本当の意味で受け入れてくれるまで待つから」
「…」

(本当の意味で…受け入れる?)

忍が云った言葉の意味がよく解らなかった。

私はもうとっくに忍の事を全て受け入れているというのに。

(…なんだろう、この感じ)


──其れが私の中に厭な不安がちいさく芽生えた瞬間だった

secretcrush
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