光人から連絡をもらい、誰もいない部屋でただ時間を過ごすのは無駄な事と割り切った私は昼前にはマンションを出ていた。

蒼様から買い与えられていた車でよく知った道を走る。


(あぁ、そうだ。何か買物して行かないと)

時間帯からみて光人の元に着くのは丁度昼頃だろうと思い、途中スーパーに寄って食材を調達した。





光人から連絡をもらってから約一時間後、私は手渡されていた合鍵を使ってマンションの一室を開け其のまま部屋に上がって行った。


「おぅ、遅かったな」

リビングに入るとソファに寝転がってテレビを観ていた光人が私に視線を合わせた。

「スーパーに寄っていたの。お昼ご飯食べていないでしょう?」
「流石朱里。朝から食ってない」
「ちゃんと食べなさいよ。本当光人って休みになると途端に── !」
「はいはい、食わせていただきます」
「ちょ…」

キッチンに向かう私を後ろから羽交い絞めにした光人は其のまま私を抱き上げ、リビングのソファにドンッと押し倒した。

「いただきます」

パンッと手を合わせた光人は、私の着衣を器用に脱がせて行く。

「…ムードもへったくれもないわね」
「何を今更」
「ご飯の支度、出来ない」
「手加減するからすぐ終わる」
「…テレビ、観ていたんじゃないの」
「ビデオだからまた後で観るよ」
「…」


淡々とした会話の間中、光人は手慣れたように私を快楽の波に引きずり込んで行った。



「あぁ…もう濡れてるな」
「ん…っ、あ」

ねっとりと体中を舐め取られ、節くれだった指が私の肌を荒々しく這う感触にすっかり感じてしまっていた。

色男風情の光人の顔には似つかわしくない太い指は一本入れられただけでもほんの少し息苦しくなる。


「指一本でそんな顔するな」
「あ…も…もぅ…挿入れて」
「あぁ…物足りなさからの不満顏か──可愛いなぁ、朱里」
「…御託はいいから…早く」
「ははっ、久しぶりだもんな、もったいぶらずに最初はとっととぶち込むか」
「言葉、汚い」
「はいはい、じゃあお邪魔しますよ、朱里ちゃん」
「!」

『ちゃん』付けで呼ばれた甘い疼きと、いきなり圧倒的な質量のモノが私の中に侵入して来た衝撃で思わず甲高く啼いてしまった。


「あっ、あぁぁぁっ、あ、あ、あっ」
「ふっ、凄…んっ、朱里ぃ…あっ…まだ突っ込んだだけだぜ?」
「ふぅ…あ…あぁ…」

私の奥深くに光人のモノがグッグッと押し込まれる。

たった其れだけなのに私は直ぐにでもイキそうな感じがした。


「はぁ…久し振りだ…何ヶ月ぶりだよ、朱里を抱いたの」
「……三ヶ月」
「ゲッ、マジか!あり得ない、あり得ないぞ、朱里」
「…光人、してないの?」
「おま…なんつー事訊いてるの、朱里以外の誰とするんだよ」
「…」
「そういうおまえは?俺以外の男となんて絶対しないだろう」
「…解っているなら訊かないで」
「そういう事だ。おまえから振った話だぞ」
「…そっか、ごめん」
「いいよ、とりあえず…昼飯の支度もあるからな、一発目は軽めにしておく」
「あっ」


半分ほど抜かれた光人のモノは容赦なくグッと私の中を進んだ。


「ひっ!ぃ…っ」
「はぁはぁ、ヤベ…動き始めたら腰、止まらない」
「あぁぁぁん、あん、あんっ!」


動き始めた光人は力任せのままガンガンと私の中を素早く出し挿入れした。

グチュグチュブシュブシュッと厭らしい音が耳元で響く中、遠くで光人が観ていたテレビの音声が微かに聴こえた。


(あ…これって…)

聴き覚えのある台詞にギュッと胸を鷲掴みにされたように痛くなった。

(光人…)

泣きたくなった気持ちは妖艶な光人の表情と動きによってあっという間に散り散りになった。



「朱里…朱里っ」
「あっ…ぅ…ん、光人…」

私をきつく抱きしめ、何かを求めるように私の奥底を抉り其処に何かを埋めようとしている光人の事が堪らなく愛おしくなってしまう。




──結局三ヶ月ぶりのセックスはあっという間に絶頂を迎え、其のあっけなさに不満を持った光人はまた直ぐに私を求め、そんな光人の求めに私も応えてしまったのだった



朱に光る
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