…嫌い 







嫌い…嫌い…







(~~~あんたなんて…大っ嫌い!!)




「─── ぃっ!」

盛大に毒づく自分の罵声で意識が浮上した。

「っ、はぁはぁ…はぁ…」

浅い息が続き、厭な汗が額からこめかみに流れたのが解った。

「…な…なんだったの…今の…」

酷い夢を見た──と思った。

見たくもない悪夢を見てしまった事に少し吐き気がした。

「……って…あれ」

少し落ち着いて周りの景色を見ると、全然知らない処だと気が付いた。

「何…此処…何処」

私はゆっくり起き上がって上体を起こした瞬間ギョッとした。

「えっ…?!な、何…これっ」

私は自分の体についている二つの山に目玉が飛び出るほどに驚いた。

「な、ななな…なんで…む、胸が…こんなデッカくなってんの?!」

何かの奇病か、と思いそっと触れてみるけれど、特に痛かったり痒かったりしなかったのでひとまずホッとした。

のだけれど、やっぱりこの大きさはいくら何でもおかしいだろうとしばらく揉んでみるとなんだか変な気持ちになって来た。

(ちょ…何…なんか…アソコが…変)

もどかしい疼きを感じた場所がとても恥ずかしい処だったので私は慌てて胸を揉むのを止めた。

(…っていうか…)

布団を剥がして見てみれば、私の体は胸ばかりか、手足も長く、背の高さも変わってしまっている事に気が付き仰天した。

(なんで、なんでこんな体になってんの?!)

訳が解らず泣きそうになった其の時

「紅実、目が覚めたのか?!」
「っ!」

いきなり部屋のドアが開いて中に入って来た男の人を見てドキッとした。

(へぇっ?!だ…誰、この人…っ)

背の高いイケメンが私の元に寄って来ていきなりギュッと体を抱きしめた。

「紅実…よかった…ずっと目を覚まさないから心配したんだ!医者は何でもないとかただ寝ているだけとか云うけど…突然だったから心配して──」

(ぎゃぁぁぁぁ、な、なんで私…知らない人に抱きしめられてるのぉぉぉ──?!)

パニックになっている私は思わず力任せに其の人の体を押して放れた。

「…紅実?」
「あ、あああ、あなたは誰ですかっ!私、なんでこんな処にいるんですか」
「…え」
「はっ!も、もしかして私…ゆ、誘拐、とかされたの…?!」
「…」
「いやっ、うち、そんなお金持ちじゃないし…!お父さん家のローンがあと23年残っているって云っていたし…えっ、身代金払えなかったら私…どうなるのぉぉぉぉ──!!」
「…く、紅実?」

おずおずと差し出されたイケメンの腕が私に触れようとした。

私は怖さの余りに、其の手を叩いて身を縮こませた。

「やだ…怖い…此処何処…お父さん…お母さん…」
「…」

突然私の身に起こった不幸にただ泣き喚くしかなかった私だった。

ままごとマリッジ
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