~~♪♪

「ん?電話」 

カジュアルなレストランでご飯を食べながら三人で他愛のない話をしている途中、涼花の電話が鳴った。

「ちょっとごめんねぇ」
「うん」

鞄から取り出した携帯の画面を見て一瞬涼花が顔をしかめた。

「…」

鳴り続ける電話に中々出ようとしない涼花に私は「どうしたの?」と声を掛ける。

「あ~いいのいいの、なんでもない」

鳴り続ける携帯に涼花は何か操作して其の音を止めてしまった。

「出なくてよかったの?」
「うん、いいのぉ、ウザい男からの電話だったからぁ」
「ははっ、涼花ちゃんは相変わらずだね」
「相変わらず、なんだってぇ三杉ン」
「あ~いや、相変わらずモテるなぁって」
「まぁねー其処は否定しないけどぉ」

「…」

直ぐに涼花は三杉さんと今までのテンションで話を始めたけれど、私はちょっと気になっていた。

(ウザい男からって…涼花、そういう対象の男には電話番号とか教えない癖に)

涼花は余程の相手じゃないと連絡先を交換しない。

其れに私や私の家族といった特別親しい人だけの番号を登録した携帯と一般的な浅い付き合いの関係者用の携帯と二台持ちしている。

(今のって特別の方の携帯)

私の番号が登録してある方の携帯が鳴ったという事は、涼花のいう様な『ウザい男からの電話』という相手からではない着信だったという事なのに。

「ねぇ三杉ン、今度発売のディンクス、発売日前に頂戴よぉ」
「え、ダメだよ。僕にそんな権利ないからね」
「なにぉー見本誌とかあるでしょうー」
「あるけどそういうのは基本持ち出し禁止で──」

「…」

(何か…あったのかな)

私が落ち込んでいる時はいつも涼花が助けてくれた。

よくよく考えれば私はいつも涼花に助けられて来た。

(今まで私が涼花に何かした事って…)

何故か涼花と三杉さんの会話を訊きながらぼんやりとそんな事ばかりを考えてしまう私だった。

王子様の作り方
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