デパートを後にした私はSOULAGERにやって来た。

(ふふっ、連絡しないでいきなり行って驚かせてやろう)

そんな悪戯心が湧いてやって来たのだけれど──

「え」

お店のドアには【closed】の看板が掲げられたままだった。

「え、なんで?」

マジマジと店頭を眺めていると、壁に打ち付けられている小さな木の看板に営業時間と共に休店日が書かれていた。

「日曜日、休みなの?」

カフェが日曜休みだなんて考えもしなかった。

普通日曜日こそがお客の書き入れ時なんじゃないかと思ったから。

「何なのよぉ」

落胆した私は携帯を取り出して昨日交換したばかりの連絡先の番号を初めて押した。

LINEではなく通話にしたのは単に声が聴きたかったから。


RRRRRRRRR


呼び出し音が鳴り続けているだけで一向に出る気配がない。

しかも留守電にもならない。

「もう、なんで出ないのよ!」

一度切ってはもう一度番号を押し、そして切ってまた押して──の繰り返しでもう何度目か解らなくなって来た処でようやく私は諦めた。

(もう…LINEにしよう)

そうして【今何している?】と短く送ってみるけれど、やっぱり返信はなかった。

(既読もつかない)

電話にも出ない、LINEも観ていないとなるともう連絡の取り様がなかった。

(あぁ…家の場所も訊いておけばよかった)

今更ながらそんな事を考えるけれど、今まで付き合って来た彼との間で私から連絡先や家の場所を知りたいと思った事がなかったから全く気が付かなかった。

(…もしかして…わざと、かな)

店の壁にもたれながら色々考えていると、次第に悪い事しか考えられなくなる。

(やっぱり年上と付き合うのが厭になってわざと電話にもLINEにも出ないのかな)

悲しい事にそう考えると連絡がつかない理由がしっくり来てしまって泣きそうになってしまう。

(…いやいや…泣いている場合じゃない)

自分勝手にあれこれ想像して自滅するのは愚かな事だと思い直した。

(例え付き合うのが厭になったとしても)

其れは彼本人から直接訊かない限り考えちゃダメなんだと気持ちを奮い起こした。

(じゃあこれからどうしようかな)

急にポッカリ空いた時間。

特に何も考えていなかった私はこれからどうしようかと引き続き壁にもたれて考えていた。

時間にしてほんの数分だったと思う。

ぼんやりとしていた私の頭にいきなり違和感を感じ、意識は一気に浮上した。

SOULAGER
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