イケメン店長という言葉で少し邪な考えに逸れてしまったけれど、本題を思い出し折り返しメールを出す。 


【其のSOULAGERって前に芳香が云っていたイメージカフェって処なの?】


少しドキドキしながら返信を待った。

すると


【そうだよ。前に話していたよね、いつか行きたいねって】


(やっぱり!)

以前、友人の真栄城 芳香(マエシロ ヨシカ)と話をしていた時に気になるカフェがあると云っていた。

なんでも其のカフェは飲み物専門のカフェで、来店したお客のイメージで出すカップを決めているという事らしい。

イケメン店長が自分をどんなイメージで見ているのか気になる若い女性を中心に流行っていると芳香が話していて、私も一度来てみたいと思っていたお店だった。

(まさか別れ話で呼び出されたお店がそうだったとは…)

私をフッた彼は此処がそういうお店だと知っていたとは思えない。

(本当にたまたまだったんだろうな)

芳香とのやり取りを終えて改めて店内を見回す。

(確かに…若い女の子が多い、かも)

決して広くない店内はほぼ満席状態だった。

若い女性に紛れて中年男性らしき人の姿もあったけれど、其れは2、3人だった。

(なんか…不思議なお店)

来店したお客のイメージで出すカップを決めるなんて面白いなと思いつつも

(そういうのって面倒くさくないのかな)

自分に合ったイメージをされた人はいいかも知れないけれど、反対にイメージにそぐわない見方をされた人はどういう気持ちになるのだろう。

「ねぇ、ちょっと、なんであたしのイメージが唐草模様なのよ!」

(わっ、考えている端から)

カウンター席に座っている女性客が店長らしき男性に突っかかっていた。

「こんな泥棒をイメージさせる模様があたしのイメージだっていうの?!」
「お客様、其れは唐草模様ではなくパルメット文様という柄です。モチーフとなっているのは古代エジプトが起源とされるロータスをあしらった模様です」
「ロータス?」
「蓮の花の事です。花言葉は神聖、清らかな心。お客様からそういった雰囲気が滲み出ていましたので選んだのですが」
「し、神聖?清らか…や、やぁだぁ、イメージし過ぎよ、もう!」

(ふぁあ…)

怒りを露わにしていた女性はあっという間に顔を赤らめて上機嫌になった。

(凄い!)

男性の巧みな話術、そして訊いた事もない知識を披露され、私まで胸が高鳴る様だった。

SOULAGER
★ランキングサイトに参加しています。
其々1ポチずついただけると執筆の糧になります。

恋愛ランキング
にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村