「っ…!」
「なんてね、jokeだよ。僕は初めから君を呼び出す事が目的だった」
「な、何を云って…」

突然の事に驚き過ぎて頭が上手く回らない。


「一度君の会社に行った事があった。其の時に君を見て以来気になって仕方がなかった」
「…」
「絶対ものしたいと思ったよ。だからね、今回のこの席は君を誘い出してふたりきりになるためのtripだった」
「!」
「君のone's partner は帰って来ないよ」
「ぁ…」
「businessの話は別の場所で進行中だ。だから君は安心して僕のものになりなさい」
「っ!」

頭の上で押さえつけられている両手首が軋んで痛かった。

なんとか逃れそうようとするも大人の男性の力に非力な私が敵う訳なく片手であっさりブラウスのボタンを外されて行く。

「や…ぃや…厭っ!」
「大声出してもok。此処はそういう事に適したsoundproof roomだからね」

(防音室?!なんで)


まさかの展開に上手く頭が回らない。

そんな状況の中でもサージェストの私を乱す手は止まらなかった。


「本当に美しい…まさに大和なでしこを体現した様なladyだ」
「!」

露わになった胸元にサージェストの唇が押し付けられた瞬間、私の頭の中が真っ白にスパークした。


そして気が付けば


「ouch!」
「はぁはぁ…っ」

私の左掌がジンジンと痛んだ。


(や…やっちゃった…)


私の手首を掴んでいたサージェストの手の力が一瞬弱まった瞬間、其処から抜け出した左手で思わずサージェストの頬を叩いていた。

其の衝撃に怯んだサージェストの下から私はようやく這い出る事が出来たのだけれど…

「も、申し訳ありません」
「…」
「あの…わ、私は…そういう事には応じられない身で」
「…」
「先ほどの告白についても…お断りします」

乱された服を両腕で抑えながら何とか冷静になろうと必死に言葉を紡ぐ。

「ナゼ?」
「え」
「ナゼ僕を拒みますか。社会的地位も名誉も、そして自分で云うのもなんですが僕の容姿は優れていると自負しています」
「…」

(凄い自信家ね…云わないわよ?普通、自分で)

でも其のビッグマウスを馬鹿に出来ないほどに彼の持っているものは完璧だった。


(でもだからといって…)


「君を幸せにする自信が僕にはあります。君には僕以上の男なんて──」
「…無理です」
what?
「あなたに…私を幸せにする事は出来ません」
「…ナゼ?」
「私には…好きな人がいます。彼しか私を幸せにする事が出来ません」
「彼?其れは君にsteadyがいるという事?」
「違います。昔…高校生の時に付き合った人がいました。とても短い期間だったけれど…其の人は私にとっては初恋の人で…突然私の前からいなくなってしまってもずっとずっと好きな人なんです」
「…」

どうしてこの人に根掘り葉掘り話しているのだろうと心の底で思いながらも、忘れられない彼の事を熱っぽく語ってしまった。


(あぁ…もうお終いだわ)


会社にとって大切な取引先の社長にこんな失態を晒してしまったからにはいよいよ辞職させられるかな──と考えていた中、急に聞こえたサージェストからの奇妙な声に気が付いた。

「く…っ、ふぅ…」
「…?」

よく見ると、なんとサージェストが声を押し殺しながら泣いていた。

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